卓話「歯科用CTについて」

「歯科用CTについて」 竹村安史会員
竹村安史会員
近年、医科では詳細な診断にはCT画像が使われているが、設備費用が高額であり大病院にしか設置されていない。しかし3次元的な画像把握ができるため2次元画像では診断が困難でスキルを必要としていたものが、CTでは容易に診断が可能となった。

歯科においては、ここ10年でインプラント治療の普及に伴い、歯科用CTの開発が進められ診断治療に用いられるようになった。当院においても移転に伴い、2次元のデジタルパノラマ撮影用装置が故障し修理不能となったため、導入する運びとなった。
当院で導入した歯科用CT装置は顔面の3分の2を撮影することができるため、口腔内だけでなく上顎洞も撮影範囲に含まれるので、上顎洞炎の診断にも有用で、会員のFさんの歯痛が歯原性のものでなく、上顎洞の炎症による可能性を判断でき、耳鼻科への紹介となった。
もし、インプラントによる治療を受けられる場合は、歯科用CT装置があるところで治療を受けられることを
お勧めします。
また、インプラント治療は良い治療法ではありますが、すべての症例で適応症となるものではありませんので、
ご注意ください。

2018年8月28日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc