卓話「ガバナー公式訪問 挨拶」

2019-22年度第2630地区 ガバナー辻正敏様2019-2020年度 国際ロータリー第2630地区
ガバナー 辻 正敏 様
ご挨拶

さて、この2019-20年度は、国際ロータリー会長のマローニーさんの Rotary Connects The World(ロータリーは世界をつなぐ)がテーマです。私たち2630地区のテーマは「総天然色」。これまた訳の分かったような、わからないような、ガバナーらしいテーマです。
会長のマローニーさんは、今年のサンディエゴでの国際協議会で、前年度の会員減少が過去にない大きなものだったことに触れ、増強や退会防止の大切さを述べられると共に、その方法にも大きく踏み込んで話をされました。最初の強調事項。それはロータリー自身の成長です。
Grow Rotaryと表現しました。穴の開いたバケツにいくら水を入れても抜けていくばかり。それが今のロータリーではないかと。そしてロータリーを成長させなければならないと言います。ロータリーというバケツをきちんと修復、あるいは今の時代に合った新しいものに変える必要があります。
会員減少は組織としては大変な問題です。職業分類を強化して会員を増やし、新しいクラブを作らなくてはならない。そして子どもたちや若い人たちを大切にしなければいけません。ロータリーのリーダーシップの道をもっと歩きやすくしなければなりません。増強や拡大の前にロータリーの成長が不可欠です。仕事をしながらロータリーができなければいけない。家族、仕事、ロータリーのバランスを考えなくてはならないと言っています。
Grow Rotary は単に会員を増やそう、組織を大きくしようと言っているのではなく、きちんと続いていくように(持続性)、成長していきましょうと言っています。公共イメージの向上やロータリーの認知度向上もその一つです。
先ほども触れましたが、子どもたちや若い人たちとの結びつき・つながりの大切さです。今年の国際協議会に初めてローターアクトたちが正式に招かれました。世界で60名。日本から3名。私は日本からのローターアクターに質問しました。「どうしてローターアクトに入ったの」。答えは「奉仕がしたかったからです。」と明確に答えました。私は少し驚きました。私は彼らの年代の頃、「奉仕がしたい」と思ったでしょうか。若い彼らと私たちの思いは、どこかで交わるかもしれません。
青少年プログラムはロータリーにとって避けては通れないものです。今触れたローターアクトの他にもインターアクト、青少年交換等があります。いろいろなハラスメントや最近多く発生する災害時対応など様々な問題も起こっているようです。しかし私たちは諸問題を真正面で受け止め、諸問題への認識を深め、対応力を十分持って取り組まなければなりません。
ちょっと難しい話になりますが、ロータリーの定義といってもよいとされていますロータリーの中核的価値観というものがあります。奉仕、親睦、多様性、高潔性、リーダーシップの5つです。これが2018年、昨年の国際協議会で「ビジョン声明」として出されました。「私たちロータリアンは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人々が手を取り合って行動する世界を目指しています。」という声明です。それを受けて、目的を達成するための戦略計画があります。「より大きなインパクト」、「参加者の基盤拡張」、「参加者の積極的なかかわり」、そして「適応力を高める」です。
2017-18年度 Make a Difference(変化をもたらす)、2018-19年度 Be The Inspiration(インスピレーションになろう)、そして本年度2019-20年度は「ロータリーは世界をつなぐ」です。
「変化とは何?」と考えました。「あっ、こんなのはどうだろう」と思いつきがありました。そうしたら「そのような思いや考えを持った人が手を取り合っていきましょう」と考えたら、本年度は今まで考えてきたことを思い切ってみんなで動かしてみましょうという年になるわけです。2019-20年度のミッションは、「人びとが手を取り合って行動しよう」です。ロータリーは難しい表現が好きですよね。簡単に言えば、この2017-18年度からのテーマ、これが戦略計画だと考えても良いのではないでしょうか。
では具体的にはどうしましょうか。「人々が手を取り合う」ために、まずクラブや地区のリーダーが率先して積極的に参加する。会員の維持と新しい会員の増強。できればローターアクターや40歳未満の若い会員、女性会員の増強。新しいクラブを作るのもいいでしょう。それとロータリーと関わっている若い人たち、インターアクト、ローターアクト、ロータリークラブ会員間の積極的な参加・協力、JCや商工会議所青年部との交流などもいいですね。「行動する」とは、例えばポリオ。ポリオ根絶活動(表現が根絶になったことの説明)でのロータリーが果たしている役割をはじめとしてロータリーが取り組んでいることを伝える。R財団補助金を活用してのプロジェクトを増やすと共にR財団への年次基金、ポリオプラス、恒久基金への寄付の増進。「世界を変える行動人」キャンペーンの促進などでしょうか。
今年4月、2019年規定審議会でメーキャップの話がありました。今まで例会の前後14日間だったメーキャップを、そのロータリー年度内にすればよいということです。「えっ、出席率はどうするの」、「月信にはどう記載するの」、「出席委員会はいらないの」等々物議を醸しています。年度内のメーキャップは最大期間で、今まで通りでよければそれぞれのクラブ細則で決める。例会の前後14日でも30日でも構わないわけで、あくまでクラブが決めれば良い訳です。
どんな変化が訪れても中核的価値観やビジョン声明を忘れなければロータリーは変わりません。より皆さんが居心地の良いロータリーにするためにロータリーを成長させるのです。それには家族や若い人たちとのつながりを大切にして会員の基盤を強化しましょう。もう少しのところまで来ているポリオ根絶に向けて立ち上がりましょう。ロータリー財団が初めて寄付をしたのは1930年国際障害児協会への500ドルです。もっと言えばポリオに感染した子どもたちをサポートする協会でした。ロータリーのポリオとの戦いは90年に及ぶと言ってもよいでしょう。ロータリー財団の資金を活用して良い変化をもたらすための事業を行いましょう。そして寄付もしましょう。
いよいよクラブがロータリーの理念に基づき、自由に主導権を持ってロータリー活動をする時が来たようです。みなさんの家族が、事業所が、そしてクラブが活き活きとロータリーを楽しまれ、この地区にあるロータリークラブの数だけ素敵な花を咲かせ、総天然色の2630地区を作りましょう。

2019年7月20日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc