第31期 三宅裕樹会長挨拶

「伝統的日本ロータリーの文化を尊重しつつ、新たな試みを果敢に実行する」
会長 三宅裕樹31期岐阜中ロータリークラブ会長就任にあたり一言ご挨拶申し上げます。
平成2年12月片山泰臣会長の下50名の会員で発足した当クラブも、創立30年という大きな節目を迎えることができました。これも数多くの先輩ロータリアンや、その後、当クラブに参加していただいた多くの仲間の努力の賜物と感謝申し上げる次第です。
本来であれば30周年という大きな節目を迎え、輝かしい未来への希望など語るべきこの文書でありますが、なかなかそれが叶わない厳しい現実が数多く山積しているのも事実であります。
今期のボルガー・クナークRI会長のテーマと、第2630地区の剣田ガバナーの地区方針を精読してみるとRI会長はGlobalismな視点からであるのに対し、剣田ガバナーのそれは明らかにNationalism重視を提唱されています。
ただし、誤解してはいけないのは、お二人ともロータリークラブの理念を尊重しクラブの活動の意義や重要性を説いておられる上では齟齬がない点であります。
シカゴに於いて世界初のロータリークラブが発足したのが1905年。米山梅吉翁が日本最初のクラブを発足させたのが1920年であります。ロータリークラブが「奉仕を目的とする団体」として既に100年以上の年月が経過した今日、前述のような目的を達成するための手段に多様性が生じているのも致し方のないものかと思います。
私は、第31期のクラブ運営に際し、以下の方針を掲げます。

1、堅実な運営。先ずクラブとしての足元を確かなものにする。
奉仕の理想を掲げることは容易ですが、クラブ自体の足元が揺らいでいるようではいけません。ここ数年の悩みである財務的な課題に向き合い、解決策を果断に実行します。
2、例会は食事会に非ず、学ぶ場としての例会を開催し活動の充実を図る。
我がクラブ有難い事に、ここ数年優秀な新入会員に恵まれています。例会の原点に立ちかえり学ぶ場としての例会を実施します。
3、「戦略的中断」の実施 一度立ち止まることによって見える未来もある。
継続は力なり。これは金言ですが、世界が激変している中で「継続」「踏襲」ばかりでは未来は拓けてきません。必要あらば勇気をもって中断を決定し、今何をなすべきか考えます。

最後に
本年初頭からの新型肺炎の影響により我がクラブのみならず、世界各地のロータリークラブの活動が大きな影響を受けています。従来当たり前のように開催されていた例会や様々な行事、あるいは理事会などの会議が全く開催できない状況に瀕して初めて失ったものの大きさを実感しているところです。
ロータリークラブの活動スタイルは未だにアナログ的な要素が多く、ネット社会と言われて久しいにも関わらずメンバーには例会への出席義務があります。しかし「ロータリークラブの活動は不要不急なのか?」と聞かれれば私はそうは思いません。人としての生活に「コミュニケーション」が不可欠なものである以上、ロータリークラブの活動は永く人々に愛されるものとして存在し続けると信じます。今期、我がクラブは計画したプログラムを全て実行することは難しいかもしれません。世の中を覆う苦しい状況、限られた条件の中で何ができるのか? それを問われる1年になると思います。
以上、第31期を迎えるにあたってのご挨拶とさせていただきます。

2020年7月1日 | 年度: