卓話『2023年度フィリピンでの雨水タンク設置事業ご報告』

卓話講師 公益財団法人アジア保健研修所(AHI) 林かぐみ様

卓話講師 林かぐみ様

雨水タンク

平素より、フィリピンへの支援事業におきましてご協力くださり誠にありがとうございます。今日はご報告の機会を賜りありがたく存じます。

昨年度に引き続き、皆さまのご支援により、ミンダナオ島北ダバオ州サン・イシドロ町にある4つの学校において雨水タンクを設置することができました。

 ここであらためてなぜフィリピンかということですが、皆さまとの歴史をさかのぼりたいと思います。2013年アジアの国のどこかの地域で、その地域の住民の生活向上に資する支援を行いたいと、貴クラブからお問い合わせを受けました。
そこで私共は、長年協力関係を持っているダバオ医科大学付属プライマリヘルスケア研修所(IPHC)を通して、ダバオから2時間ほどの農村地帯であるニューコレリアという人口約5万の町をご紹介することとしました。そして貴クラブのメンバーの方たちが初めて現地を訪問される運びとなりました。それ以来、直接ご支援くださる内容はその年によって変わりましたが、現地の人たちの健康増進のための協力をこの10年来続けていただいています。

 昨年度、今年度と続けて支援してくださった雨水タンクの設置の目的は、衛生管理に不可欠である水の確保です。水道インフラが整っていない現地では、どのように水を確保するかは大きな問題です。水がなければ、個々の生徒も、またトイレなど学校の施設も、衛生的に保つことができません。従来は、必要な水を近くの川や泉からタンクやバケツで運んでいました。これには時間も労力も必要です。こういう状況において、かかる問題を雨水タンクが一気に解決してくれたわけです。
 フィリピン政府の教育省は、新型コロナウイルス感染症を受けて、各学校に対してふさわしい手洗い設備の設置を求めています。しかし申し上げた通り、多くの農村部の学校では、施設も貧弱で、そもそも水の確保さえままなりません。
 私たちが日常的に行っている、手を洗い、身の周りを清潔に保つという行為が行われるためには、まずそれに必要な資源(水など)、必要な設備(手洗いの場所、水が出る設備)、そしてそれが大切であるという意識や認識の3つが欠かせません。教育や啓発活動は、意図するところを実現できる資源や環境があって初めて、具体的な行動につながります。皆さまのご支援によって、そのために欠かせない手立てを確保することができるようになったわけです。
雨水タンクは次の3つをもたらしました。①清潔な環境・衛生管理の向上 ②水確保のための労力の軽減 そして③自律的な管理と関係機関の協力・連携 です。各学校の校長が、タンクのメンテナンスの責任を持っています。具体的には、学校改善計画に組み入れ、修繕が必要となった場合は、その予算をあてることになります。また保護者の協力も重要です。日常的に、地元の行政と学校との関係は良好と聞いていますが、今回の事業によって、協力してふさわしい教育環境を整える・一人ひとりに衛生的な生活環境を確保するという、大変基本的な生活改善において関係者が共に責任を分かち、協力する体制が強められることを期待しています。

この事業を機に、関係者間の連携が進み、当該地域の健康づくり・地域づくりが推進されることを願っています。どうぞ引き続きご協力をお願い申し上げます。 以上

公益財団法人アジア保健研修所(AHI)公式サイト
https://ahi-japan.jp/

写真:2019年のヘルシーライフスタイルサミット。岐阜中ロータリークラブの方たちもニューコレリアを来訪。

写真:2019年のヘルシーライフスタイルサミット。
岐阜中ロータリークラブの方たちもニューコレリアを来訪。

アジア保健研修所 事務局長 清水香子様
卓話講師 林かぐみ様へ謝礼
渡辺国際奉仕委員長
渡辺国際奉仕委員長

卓話 能の雑学2

卓話者 森益男会員

卓話者 森益男会員

能の歴史

飛鳥~平安
猿楽の発生と田楽

南北朝~室町
観阿弥清次(1333~84)により能の基礎が確立
芸域の広さを誇る稀代の名優であったと共に「自然居士」「卒塔婆小町」「通小町」といった名作も
猿楽能の謡に曲舞を加え新しい「観世節」を生み出す

世阿弥元清が芸術の域まで高める
「幽玄」=上品で優雅な美しさを完成させ「伊勢物語」「平家物語」の古典を題材にした〝夢幻能"を創り出した
「忠度」「清経」「井筒」「融」「高砂」等を残した
それにより田楽等は消滅する

桃山
応仁の乱により混乱の時代へ
織田信長と幸若舞「敦盛」
豊臣秀吉による、能の天下統一

江戸
徳川家康は観世流を嗜んだ
秀忠、家光は「喜多流」の擁立を認め能の五流「観世」「宝生」「金剛」「金春」「喜多」が成立 武家の「式楽」(儀式用の芸術)となる
一般大衆に「謡」を楽しむ文化が生まれる
寺子屋の教科書にも謡本が採用、流布婚礼で耳にする「高砂」はその名残

織田信長と「幸若舞」

『翁』付き五番立 能の演目の5つの分類
「神」 神が出現する能で「脇能」とも呼ぶ
「男」 武将の戦を描く「修羅能」勝ち修羅、負け修羅
「女」 鬘をつける女性が主人公の「鬘物」
「狂」 狂乱や嫉妬を描いた多彩な能「雑能」
「鬼」 鬼神が登場する能「雑能」
※生きている男性の役は原則として面を用いず女と老人の役は面をつける
神・鬼・亡霊といった霊体の役は全て面をつける

織田信長と「幸若舞」

「信長公記」には今川義元との桶狭間の戦いに臨んで「敦盛」を舞って出陣したとされているが、これは越前の桃井幸若丸が始祖、室町末期、戦国武将に愛された幸若舞の「敦盛」である。 衣装や面を付けず小鼓の伴奏で2,3人が朗誦する。 天正10(1582)年、信長が武田氏を滅ぼして安土に凱旋。 5月15日家康が駿府を与えられた礼に安土を訪れ、明智光秀が御馳走役に命じられ、饗応の為幸若舞と能を催す。その際、幸若舞の出来が良かった反面、丹波猿楽の能が散々だった為信長の逆鱗にふれ激しい折檻を受け本能寺に繋がったという説がある

豊臣秀吉と「能」

朝鮮出兵の際、肥前名護屋にて能(金春流)を習い熱中する。 新作能「吉野詣」「明智討」等、5曲を創作し自ら演じた。 禁中における3日間の能会においても「老松」「定家」等12番もの能を演じた。前田利家は「江口」等2曲、家康も「野宮」等2曲その際4名の大名も各各1曲ずつ演じた。 秀吉、家康、利家による狂言「耳引」も披露された。

薪能

本来は固有名詞であり、「春日大社」や「興福寺」の宗教行事として行われる薪切り出しの神事に伴う能だけを言った。 興福寺南大門跡の芝生などで金春・観世・宝生・金剛の四座が勤めた。 建長7年(1255年)以前から既に行なわれていた。 冬を破って春を呼ぶ、五穀豊穣を祈る祈年祭りの神事で、現在は主として5月に金春流によって演じられている。 現在の薪能の火付け役は「火入れ式」を初めて実施した京都平安神宮の薪能で東京オリンピックの点火式からヒントを得たと言われる。 「長良川薪能」は、1986年(昭和61年)岐阜JCの創立35周年記念事業として発足し、本年は第37回として9月に開催が予定されている。

2024年2月20日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

卓話 NPO法人コミュニティサポートスクエア理事長 杉浦陽之助様

杉浦陽之助様と藤吉会長

卓話者 杉浦陽之助様

卓話

2011年からコミュニティ・カフェわおんを拠点に活動を始めて13年が経過した。孤立しがちな状態の若者の社会参加の機会提供を主な目的として飲食業務を通じた支援を続けている。今年度は岐阜市民活動支援事業「スパ銭DE子ども食堂」を実施。ひとり親家庭の家計応援となる食事提供だけでなく、混浴制限年齢の引き下げの影響を受けている低年齢の異性児童の入浴をサポート。実際に利用された保護者も児童もとても喜んでくれている。

コミュニティ・カフェわおん公式サイト
https://cafe-waon.com/

杉浦様と藤吉会長

杉浦様と藤吉会長

2024年2月6日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

新入会員卓話

国際奉仕委員会 渡辺委員長

箕浦郁朗会員
「アナログとデジタルについて」

卓話者 林かぐみ様

高橋良彰会員
「包装の仕事、菓子・食品のパッケージについて」

2024年1月16日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

卓話 ガバナー補佐訪問(2)

岐阜Aグループ ガバナー補佐 石井亮一様

ガバナー補佐 石井亮一様
ガバナー補佐 石井亮一様

 岐阜Aグループガバナー補佐の石井です 前回訪問したのが7月、半年が経過し、その間、IM・地区大会と多くの皆様にご参加いただいたことに感謝申し上げます。
さて、前回の訪問の時、今年度のシンボルマーク 貝殻のお話をしました。
RI会長がタイの津波に対する支援を行い、その復興を見に行った時、復興支援が希望だと、夫子供を亡くした女性から貝殻を頂いたエピソードをお伝えしました。

この1月1日、能登半島では、震度7の大きな地震、津波、火災により、多くの方が亡くなり、家屋が損傷し、避難生活が始まったばかりです。これから多くの方の支援で、復興が始まることと思います。被災された方々の希望を見出せるために、私たちは何ができるのか、ロータリーとして、ロータリアンとして、問われている気がします。

2630地区の篠原ガバナーは、様々な会合で、地区のスローガンで「奉仕の心を未来へつなげよう」を呼びかけています。そして、~ロータリーは「親睦・学び・成長・奉仕」です~と結んでいます。
今一度皆さんも地区方針に触れて頂き、希望と感じることは何かと自答して頂くことをお願いし、挨拶と致します。後半もよろしくお願いします。

2024年1月16日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

第1461回例会週報

  • 【日程】2024年1月16日(火)
  • 【点鐘】12時30分~
  • 【行事】卓話(新会員)
    ガバナー補佐訪問 石井亮一様
  • 【担当】公共イメージ委員会
2024年1月16日 | カテゴリー : 週報 | 投稿者 : gifunakarc