卓話 パキスタンにおけるポリオ根絶活動について

卓話 故金正司会員
卓話者 故金正司 会員

TOGETHER WE END POLIO

1980年代より日本のロータリークラブからポリオ撲滅運動が始まりました。
現在、常在国はパキスタン、アフガニスタンの二国いずれも年間の症例は数十人と根絶まであとわずかです。世界中のロータリークラブのメンバーとゲイツ財団の共同で根絶を目指しています。そして実働部隊はWHO、ユニセフとの共同体です。
今月 2月11日から15日迄パキスタンのカラチにて経口ワクチンの投与のボランティア活動(チームポリオジャパン)に参加。バスターミナル、駅舎、難民キャンプ地、市街地での個別訪問を地元の保健婦さんと、いずれもロータリーの資金で雇用している現地スタッフが同伴します。インフラ整備の遅れ、飲料水の不足、感染症のまん延(食事での手洗い水がない)など課題が多く国策として、まずインフラ整備での電気、水道、便所、そして平和維持の遅れがポリオ根絶を妨げています。パキスタンには入国できない現状。ポリオプラスの基金や日本のRCからの支援で既に5ヶ所以上のウォーターステーションが可動しています。飲料水のウォーターステーションは建屋、機械設備、水道工事を含め日本円で約 100万円、カラチの街外れの人々や子供達がウォーターステーションへ水汲みにやってくる光景は微笑ましい現実を目の当りにする。経口ポリオワクチンは1回1人当り70~80円です。私達の募金1,000円札1枚が15人の健康と家族の幸せと世界規模の健康に役立っています。
ポリオ根絶はロータリーの人道的優先課題です。

2023年10月3日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

卓話 岐阜AグループIM・合同例会

第2630地区ガバナー 篠原 一行様

ガバナー 篠原一行様
2023-24年度
国際ロータリー第2630地区ガバナー
篠原 一行

挨拶

岐阜Aグループ5クラブの、IMが開催されますこと、誠におめでとうございます。コロナも5類に移行して、ロータリー活動も、各クラブ・地区とも、順調に進んでいます。
本年度、ゴードンRI会長の、テーマは「CREATE HOPE in the WORLD 世界へ希望を生み出そう」であります。
コロナで、世の中も疲弊して、そして世界各国で、紛争が絶えません。ウクライナでは、多くの人たちが、大変な毎日を過ごしています。このような世界の中、素晴らしいテーマであり、「世界に希望を生み出そう!」であります。
ゴードンさんの思いは、「継続と革新のバランス」が、とても大切だと・・・ 継続とは、過去のロータリーリーダーが、始めたことを土台として、より大きな成果が、成し遂げられるように、しなければなりません。そして土台となる具体的な取り組みは、「ポリオ根絶」「女児のエンパワメント」「DEIの推進」「平和の構築」等が挙げられます。
そして革新とは、新たなアイデアを、生み出すとともに、自分自身の中に、持続可能な変化を、生むことだと、お話されています。
「世界に希望を生み出そう!」とは、ロータリーが、世界に、変化をもたらすと共に、 1つずつ新たな希望を生み出していくことです。「希望は、夢を現実にしたいと、強く願う人たちの夢、想像力、そして勇気の中にあります」

私のガバナーとしての、地区方針は、「奉仕の心を、未来へつなげよう」です。日本のロータリーは、例会をとても大切にしています。例会で多くのことを学び、奉仕の心を磨き、実践し、多くの人たちに、つなげていくことで、奉仕の輪が広がり、地域社会が発展し、広く世界へ波及し、世の中が平和になっていくことに、貢献できるように、なるでしょう。
さて、IMの目的は、会員相互の親睦と、知識を広めることにあります。地域社会や、世界で、解決すべき問題は何か、またロータリーは、今後何をすればよいかと、いう点について、何かヒントになるものを、得ていただければ幸いです。
本日の、ご講演は辻大先輩のお話、とても楽しみにしています。宜しくお願いします。
IMを、企画されました、ガバナー補佐石井亮一様と、IM実行委員長、溝口博司様、そして、ホストとして担当されます、岐阜ロータリークラブの皆様に、心から感謝申し上げます。本日のIMが、皆様にとって、実りあるものとなりますことを、祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。

卓話 -各クラブへー

1. 各クラブの皆様方には、日頃より、地区運営にご理解ご協力をいただきましてありがとうございます。本年1月に、国際協議会に出席しました。長くサンディエゴで開催されていた国際協議会ですが、アメリカフロリダのオーランドで開催されるようになりました。

2. RI会長のテーマは、「CREATE HOPE in the WORLD 世界に希望を生み出そう」であります。私たちの目標は、紛争から世界が立ち直れるように、希望を取り戻すことです。そうすれば、私たち自身のために持続可能な変化をもたらすことが可能となるでしょう。平和とは、希望が根づくための土壌です。世界と自分自身の中に平和を築くことに力を注げば、ロータリーはより平和で、より希望のある世界を築く手助けができると思います。世界に希望を生み出すためには、多くの人たちに希望を持ってもらえるような活動をしていきたいと思っています。そのためには、「奉仕の心」を常に持って、そして「未来の人たちのため」に、それを「つなげていくこと」が大切と考えています。私のガバナーとしての地区方針は、「奉仕の心を未来へつなげよう」です。

3. 日本のロータリーは、例会をとても大切にしています。「Enter to learn, Go forth to serve 入りて学び、出でて奉仕せよ」 例会の場で奉仕の理念を学び、外では奉仕の実践を!であります。日本には素晴らしい『地域』があって『ロータリー』があって『ロータリアン』がいます。例会で多くのことを学び、奉仕の心を磨き、奉仕の実践をして、奉仕の心を多くの人たちにつなげていくことで奉仕の輪が広がり、地域社会の発展、広くは世界の発展、世界平和に貢献できるようになるでしょう。私たちが、未来のために共に行動しようではありませんか。

4.例会は、職業人としての倫理を向上させ、理念の浸透を図り、互いに切磋琢磨し学ぶ場であります。例会のプログラムを大切にし、例会への出席を大切にしましょう。例会のプログラムを工夫するなどして、例会に出席してよかったという気持ちで帰ってもらえるようにしたいものです。

5. 次に、日本のロータリーは、職業奉仕、4つのテスト、ロータリーの目的、例会を重視してきました。そして、ロータリーの二つの公式標語である「超我の奉仕」は、奉仕の哲学を表しています。「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」これは実践論です。他者に対する正しい経営の科学のみが引き合います。

6. また、ロータリーの定義として、2010年に出されたロータリーの中核的価値観というものがあります。『奉仕・親睦・多様性・高潔性・リーダーシップ』の5つです。ロータリーの目標でもあり、ロータリーを定義づける不変的な価値観です。

7. そして、2017年に、私たちロータリアンは、「世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人々が手を取り合って行動する世界を目指しています。」というビジョン声明が出されました。これを実践するための戦略計画があります。『より大きなインパクトをもたらす。参加者の基盤を広げる。参加者の積極的なかかわりを促す。適用力を高める。』です。先ほどの5つの価値観、ビジョン声明を達成するための戦略計画といえます。

8. よって、「会員基盤の強化」が大変重要となってきます。日本のロータリーは、25年前に約13万人でしたが、今は約8万人弱です。若い世代や経験豊富な退職者世代、また性別を問わず入会していただきたいと思います。クラブは、多様性・ダイバーシティの概念を念頭において、仲間を増やす工夫をして頂きたいものです。世界で女性会員の割合は約25%ですが、日本は約7%です。当地区、7月1日スタートは3017名です。

9. そして、「DEI 、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン」あまりなじみのない言葉かもしれませんが、現在とても大切なワードとして私は地区方針にうたっております。この取り組みは、多くの企業で推進されています。当地区では、昨年度よりD・E・I委員会を立ち上げ、誰でも活躍できるロータリーに推進していきます。

10. ここで公共イメージと認知度の向上についてお話しします。「ロータリー」は意外と世間に知られていません。あるいはロータリーという名前が知られていても、どんな活動をしているかはあまり知られていないようです。我々の活動が世間に認知されることで、我々の励みにもなると思います。

11. ロータリーの奉仕は皆さんご存じの通り、五大奉仕です。5つの内、国際ロータリーRIが実際に携わって実施しているのは青少年奉仕だけです。ロータリーのキーワードは「未来のため」です。RIは青少年交換・インターアクト・ローターアクトに力を入れています。共にとても素晴らしい事業です。全てロータリーファミリーです。

12. さらには2015年以降、SDGsがよく語られています。2030年までの持続可能な17の目標を改めてかいつまんでみますと、その多くが以前より、ロータリーの奉仕プロジェクトプログラムの中に組み込まれていることに気付かされます。以前は6つでしたが、「環境の保護」がプラスされて、7つの重点分野になりました。それを受け、各クラブがさらに様々な奉仕プロジェクトを実践するようになりました。

13. ロータリー財団は、世界では非常に高い評価を受けています。あの有名なチャリティナビゲーターで、連続15年最高位の4つ星を頂いています。お金の使い道、使い方、透明性、いずれの面においても高い評価を受けています。財団へのご寄付、一人当たり150ドル以上を、引き続きよろしくお願いします。

14. ポリオは非常に感染性の高い病気であり、特に感染しやすいのは5歳未満の子どもです。日本では一般に「小児まひ」と呼ばれることもあります。ポリオウイルスは人から人へ感染し、最も多いのは汚染水を通じた感染です。根絶した天然痘と同じで、媒体を通じてではなく人から人ですので、ネガティブではなくてポジティブに応援して頂きたいと思います。今年になって、アフガニスタンとパキスタンで7月31日までに6件発症が確認されています。残る0.1%のポリオの根絶が課題であり、ワクチン投与を続けなければなりません。引き続きポリオ・プラスへの寄付のご協力、そしてポリオプラスソサエティへの登録も宜しくお願いします。

15. 米山記念奨学生。ロータリーの米山記念奨学会の制度は、1952年に始まりました。戦後まもなくです。創設の目的は、「日本が再び戦争をしないという強い意志を持ち、そして、我々ロータリアンが平和を築く努力をする」という趣旨です。日本で勉学・研究をしている留学生への支援を通じて、信頼関係を築き、留学生の皆さんに、世界平和の懸け橋となっていただくことを願って設けられたものです。これを機会に、各国のロータリアンとの交流を通じて、国際的な友好、信頼を深めていただき、日本と母国との懸け橋になって活躍して頂きますように願っています。米山記念奨学会への寄付も宜しくお願いします。

16. 元気なクラブ、魅力あるクラブ、居心地の良いクラブとは、親睦や例会を会員が楽しみ、ロータリーを通じて友人が増え、みんなの知識レベルやロータリーの理解が深まり、奉仕活動を通じて世の中の為に良いことをしているという喜びを実感できるクラブではないでしょうか。そして、新しい会員が入って仲間が増え沢山の同好会があり、他のクラブとも交流があるクラブにしていきたいものです。ロータリーに大切なことは、多様性と寛容な心だと思います。

17. ロータリーは、ロータリアン同士の親睦を重ねて、共に学び、そして社会に貢献する世界的な団体であります。日本で大切にされてきたロータリー観を一言で言えば、『親睦・学び・成長・奉仕』です。

18. マイロータリーでは、多くの正しい情報が得られます。日本国内34地区、第2630地区のマイロータリーへの登録率は約30%、全国平均より大変低いです。各クラブともぜひマイロータリーの登録をお願いします。入会と同時に登録しているクラブもあります。地区登録率50%目指して、重ねて宜しくお願いします。

19. そしてもう一つ、ロータリーカードについてお願いがあります。個人とクラブ用、地区用、地区委員会用とありますが、クラブカードは、人頭分担金やR財団への寄付金送金も、マイロータリーよりRカードで送金が大変便利です。地区カード、そして地区委員会カードの推進についても合わせてよろしくお願いします。使ったお金の0.3%がポリオに自動的に送信されます。

20.最後になりますが、本年11月18日(土)に多治見市で地区大会を開催いたします。テーマは、「希望と未来を、あつく語ろう 多治見のまちで。」です。多くの皆様方のご登録、ご参加を宜しくお願いいたします。日本の伝統、しっかりとおもてなしをもって皆様方をお待ちしています。

2023年8月26日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

卓話 ガバナー補佐訪問

岐阜Aグループ ガバナー補佐 石井亮一様

ガバナー補佐 石井亮一様
ガバナー補佐 石井亮一様

 本年度 岐阜Aグループのガバナー補佐を務めます、岐阜RC在籍の石井亮一と申します。
1年お世話になります。よろしくお願いします。
ガバナー補佐の役目は、クラブと地区の架け橋の役割だと言われていますが、私自身まだよく理解していません、1年過ぎたころにおぼろげに分かるようになれば幸いだと思っています。大変頼りないガバナー補佐ですが、皆様のご支援を受けて最後まで務めたいと存じます。
というわけで、早速ですが岐阜AグループのIMが、8月26日土曜日に実施いたします。今回のIMは、岐阜クラブの辻正会員に講演をお願いしました。ご存じの方も多いかと存じますが、9月に誕生日を迎えると95歳になられますが、毎週例会には出席し、食事もしっかり召し上げっています。本当に元気なお方であります。演題は「私の夢」、きっと心にしみるお話をされるものと信じています。是非多くの会員のご参加をお願いします。
 話は代わりますが、折角お時間を頂いたので、ロータリーの話をしたいと思います。
毎週の例会では、ここに掲げたRIのテーマ シンボルマークが目に入ります。テーマは「世界に希望を生み出そう」であり、マークは勾玉が3つでしょうか。今日は、このシンボルマークについて少しお話しをさせて頂きます。
 ゴードン・マッキナリー会長のテーマ発表講演の中でこんなことが述べられています。

タイで出会った一人の女性の話を紹介しました。そこでは、2004年末に南アジアを襲った津波の後で、ロータリー会員が家屋や集会場、保育・医療施設の建設にあたっていました。津波で夫、娘、息子を失くし、生計手段も失ったというその女性は、マッキナリー氏にある物をプレゼントしました。それは、美しい貝殻でした。
「彼女は、ロータリーのおかげで前向きな気持ちを取り戻すことができたと話していました。私たちは彼女に希望を与えたのです」。「これこそ、ロータリーが世界にもたらしている変化です。この変化が、一つずつ希望を取り戻し、新たな希望を生み出しています」
出典 (https://www.rotary.org/ja/r-gordon-r-mcinally-wants-rotary-members-create-hope-world)

この勾玉といったシンボルマークは、タイの女性が手渡した貝殻であり、シンボルマークになりました。
 例会のたびにこの三枚の貝殻を目にします、是非三枚の貝殻の話も思い出してください。

2023年7月11日 | カテゴリー : 卓話 | 投稿者 : gifunakarc

卓話「今、楽しいこと バイク」

卓話者 安田高志会員

卓話者 安田高志会員

バイクの免許取得

昭和40年代当社社員の足は、バイクの時代でした
高校生の夏休みに自動二輪免許を取得 ( 中型、大型の区別がない時代 )
自動二輪免許取得後ペーパードライバーで、バイクに興味がなかった

60歳のゴールデンウイーク時

インターネットでホンダバイクスクールを知る ( 開催場所は鈴鹿 )
講習内容は、運転技術向上です
鈴鹿までの往復は、車で現地にてバイクを借りる ( バイクは:400CC~1300CC )
 開始10時~終了4時  途中・休憩・昼食
パイロンを避けて走る  ( 走行方法は:直パイ・スラローム )
鈴鹿からの帰りは、渋滞により帰宅時間が遅くなる

ホンダ バイクスクール 全国で5箇所

浜松ホンダバイクスクールを知る(ホンダレインボーモータースクール)
レベル別に、初級 初中級 中上級 上級コースがある
上級コースは、静岡白バイ隊員とか各地域の自動車学校の先生方が参加している

バイク操作

両手両足を使う → ボケ防止になる
右手アクセル 前輪ブレーキ、左手クラッチ、右足後輪ブレーキ、左足ギア

敦賀

岐阜市内~365号線 伊吹山の麓~木之本・湖北・8号線~161号線~敦賀市
 走行距離 200 Km( 時間があれば、越前海岸 )

能登半島

能登半島一周・右回り:富山で一泊

北海道

千歳への往復は、飛行機を利用( 中部国際空港~千歳空港 )
 千歳で千歳レンタルバイクを手配

道順 右回り

スケジュール・5泊6日( 日本海~オホーツク海~太平洋 )
1千歳~旭川 180Km
2旭川~稚内 270Km 留萌・日本海:左手に利尻島が見える・ノシャップ岬
3稚内~紋別か北見 250Km 宗谷岬 オホーツク海
4紋別~釧路 400Km 網走・根室半島・納沙布岬
5釧路~帯広 300Km えりも黄金道路・襟裳岬
6帯広~千歳 270Km
走行距離合計 1,670Km

感想

街を抜けると信号がない 200~300Km走れる
野生の動物 鹿が道路を横切る
ガソリンスタンド・日曜休み(今年のGW営業していた)
自衛隊の車列に出会う 戦車車列には驚いた
7月か9月に行く → バイクの場合、冬服が必要

リンク ホンダレインボーモータースクール

Instagram @hamanako2002
公式サイト 交通教育センターレインボー浜名湖

2023年5月16日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話 ガバナー補佐訪問

岐阜Aグループ ガバナー補佐 深貝一仁様

ガバナー補佐 深貝一仁様
ガバナー補佐 深貝一仁様

一年間お世話になりありがとうございました。
例えますと、一年間の航海を終えた”高橋丸”が無事港に帰ってきて、これから静かに接岸しようとしている、そのような光景を思い浮かべます。その船に一年間、同乗させていただきました。船中でガバナー補佐として、どの程度責任を果たせたのか、いささか反省もいたしております。
 今期の最も大きな事業は地区大会です。岐阜RCさんの周到な準備の下、岐阜Aグループの会員の皆さんのご協力により、充実した大会になりました。基調講演、記念講演ともに時宜を得た解りやすい内容で、参加された会員の皆さんにも十分理解していただけたことと思います。
 ガバナー補佐として沢山のことを経験させていただきました。I.M.&ガバナー公式訪問・合同例会の準備・開催、岐阜Aグループ5クラブへのクラブ訪問等々。特に、クラブ訪問では、各クラブのお話を直接伺うことができ、今まで外から眺めていたのとは異なり、新しい発見も多くあったように思います。
昨年7月の第一回目のクラブ訪問のときには、クラブ協議会に出席をさせていただきました。所要時間1時間以上だったと思います。出席された役員の皆さんが熱心に意見交換をされていたその場の雰囲気が強く印象に残っています。
今期、立ち上げられました「岐阜中RC継続検討チーム」についても、その目的・内容について詳しく説明をいただきました。ここにも、会員全員で一つの目標に向かっていこうという力強さを感じました。
確かガバナー月信4月号だったかと思いますが、貴クラブの故金会員がパキスタンのカラチに入って現地のポリオ根絶活動に参加をされたという記事も読ませていただきました。
このようにいくつかの事業活動について、クラブ全員の方がそれぞれ真剣に取り組んでみえる姿を学ばせていただくことができました。
一年間ご協力いただき、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

2023年5月16日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「数字で見える化!相続・事業承継」

今回は、大同生命保険株式会社 岐阜支社 勝野恵子氏、および同社FP・相続コンサルタント 川上省氏をお招きし、「数字で見える化! 相続・事業承継」をテーマに、相続にまつわるデータを確認しながら事前対策の必要性について、卓話をしていただきました。担当:会計

卓話者 勝野恵子様
卓話者 川上省様

1.相続税の申告実績

国税庁 令和3年分 相続税の申告実績の概要

令和3年の全国の死亡者数は約144万人、相続税を申告された方が約13万人、課税割合は9.3%でした。岐阜県の課税割合は9.0%で全国平均を下回りますが、課税割合の全国平均値は、東京など大都市圏が押し上げていることが要因となっています。この数字はあくまで平均値なので、本クラブ員の方の多くは相続税を申告することになるのではないでしょうか。

2.相続税等の調査の状況

国税庁 令和3年事務年度における相続税の調査等の状況

相続税で実地調査が行われた件数は約6.3万件ですので相続税の申告件数と比べるとそれほど多くはありませんが、非違割合(申告漏れ等の指摘を受けた割合)は9割弱でした。また、贈与税の非違割合は9割を超えています。申告漏れで後々指摘を受けないよう慎重な対応が必要です。

3.贈与税に対する実地調査の状況

国税庁 令和3年事務年度における相続税の調査等の状況

贈与税の実地調査において指摘されたケースでは、財産種別の約7割が現金・預貯金等となっています。具体的にどのような指摘を受けているかは推測になりますが、その多くが「名義預金、借名預金」と言われていますので、注意が必要です。

4.家庭裁判所における遺産分割事件数

最高裁判所 令和3年 司法統計年報(家事編)

遺産分割でトラブルとなり、家庭裁判所で審理され終局を迎えたものについて、何回の審理を重ね、どれだけの期間を要したかを集計しています。ばらつきはあるものの、遺産分割で揉めると相当の時間と労力を要することが分かります。岐阜県でも1年間に200件以上の事件が取り扱われています。

5.遺産分割事件(容認・調停成立分)

最高裁判所 令和3年 司法統計年表(家事編)

遺産が多いから分割の際に揉めるのでは?と思いがちですが、結果としては、遺産価額の大小に関わらず、あらゆる層で遺産分割トラブルが生じていることが分かります。

6.まとめ

本日は、相続にまつわる数字を相続税や遺産分割の観点で取り上げました。相続には、さまざまな課題が存在し、いったんトラブルが発生するとその解決にはお金や時間、労力を要することになります。これらは、事前に対策を講じることで防止することができますので、予め弁護士や税理士などにご相談されることをお勧めします。

7.田邊会長からのお言葉

先ほど生前贈与の話がありましたが、稚拙に対応した結果、贈与として認められず、税務否認された話を耳にします。贈与をするのであれば、財産を渡しきる、もらう方にはもらったことを認識させることが大切です。名義預金、借名預金とならないよう、子どもや孫名義の通帳・印鑑は子どもや孫が自分自身で管理することが必要です。
相続では、様々なトラブルが想定されますが、相続税に関してであれば、税理士、遺産分割に関してであれば弁護士など、専門とされる方と事前にしっかり相談なさることが肝要です。

2023年5月9日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「第2630地区 会員増強委員会 報告」

卓話者 三宅裕樹 会員

卓話者 三宅裕樹会員
卓話者 三宅裕樹会員
■2630地区 会員増強委員会の構成

地区においては、下表の会員増強委員会(委員8名)と
1.DEI推進小委員会(委員6名)
2. 衛星クラブ推進小委員会(委員1名) が同ラインで活動をされています。

役職氏名所属クラブ
カウンセラー桑月 心高山
委員長中村 薫鈴鹿
副委員長亀井和彦可児
委員三曽田雅子四日市北
委員塩津 健岐阜サンリバー
委員神戸照男上野東
委員安江利之岐阜東
委員越山 明松坂山桜
委員三宅裕樹岐阜中
第2630地区 会員増強委員会のメンバー
■活動経過

令和4年4月16日(土)13時~ 地区協議会分科会 長良川国際会議場
令和4年5月13日(金)18時~ 委員会・懇親会 岐阜市
令和4年5月14日(土)9時半~ 地区会員増強セミナー 岐阜グランドホテル
令和4年7月16日(土)11時~13時半 地区委員会 名鉄グランドホテル
令和4年10月10日(月)11時~13時半 地区委員会 名鉄グランドホテル
令和4年11月1日(火)18時~ 地区委員会 Zoom
令和4年11月9日(水)18時~ 地区会員増強委員長会議 Zoom
令和5年1月21日(土)18時~ 委員会・懇親会 名古屋市
令和5年3月19日(日)11時~13時半 地区委員会 (欠席)

■地区委員会で協議される各クラブの増強活動
  1. 美濃加茂ロータリークラブ 報告者 中嶋委員長
    • 7月以降、37名から41名に増強を実施。55周年に合わせて会長自ら多くの方に声掛けを実施した。
    • 若い会員が主導し例会に入会候補者を招き、クラブの雰囲気を理解していただく。地元FM局の協力を得る。
    • 退会防止には、先輩メンバーの協力を得て、楽しいクラブ創りを実践。
    • 41名の会員のうち5名が女性会員。
  2. 志摩ロータリークラブ 報告者 橋爪委員長
    • 現在会員は44名、うち女性が14名で比率は31.8%。(2630地区トップ)
    • 9月13日にオープン例会を実施し6名の参加者を得た。現時点では増強にはつながっていないが、引き続き退会防止活動も継続して実施している。
    • その他の活動としては、バリ島(インドネシア)の小学校への手洗い場設備の提供なども実施
    • 現在会員は44名、うち女性が14名で比率は31.8%。(2630地区トップ)
  3. 岐阜南ロータリークラブ 報告者 大森委員長
    • 11月24日に夜間例会としてオープン例会を開催予定。現時点で7名の参加予定者がある(5名が女性)
    • 11月17日には、大谷淨治衛星クラブ推進小委員会委員長を卓話講師に招聘し、例会を実施予定。これは、前述の5名の女性が「衛星クラブ」に興味があることに呼応したもの。
    • 会員数87名、うち女性9名
  4. 松阪東ロータリークラブ 報告者 世古委員長
    • 会員数66名、うち女性12名 今期4名増強(うち1名女性)
    • 女性会員が多い理由の中には、松阪RCが女性の入会を認めていないこともある。
    • 退会防止活動にも努めているが、転勤や死亡などもある
  5. 鈴鹿ロータリークラブ 報告者 佐藤委員長
    • 会員数72名、在籍10年未満の会員が多く自由な雰囲気のクラブである。
    • 9月28日にオープン例会を開催、参加者28名(うち女性8名)。例会の楽しさを伝えることに努力した。
    • 参加者は若い年齢層が多かった。参加者のリストアップはメンバーが行った。

Diversity(ダイバーシティ、多様性)

挑戦する一人ひとりの個性を互いに受け入れ、尊重し、個性に価値を見つけることです。
ここでいう個性とは、人の内面や外面、つまり価値観、文化、宗教、性格、経験、性的指向、性自認、人種、民族、国籍、言語、性別、年齢、障がい、健康、家族、社会的地位、学歴、職歴等のあらゆる違いを指します。

Equity(エクイティ、公平性)

挑戦する一人ひとりに対する機会の提供の公平性を追求することです。
それは一人ひとりの個性に応じて、誰もが情報やツール、仕組みなどを活用して挑戦する機会を得られるように支援し、公正に処遇する職場を実現することです。

Inclusion(インクルージョン、包括性)

挑戦する一人ひとりが個性を発揮し、組織として活かしあうことです。
それは会社の目指す方向に向けて貢献したいと願う一人ひとりが主体的に経営に参加し、言うべきことを言い合える状態です。その結果、私たちはより高い価値を生み出すことができます。

2023年4月4日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「ロータリー奉仕の理念」浦田幸一様

卓話者 国際ロータリー第2630地区 直前ガバナー 浦田幸一様

直前ガバナー 浦田幸一様
浦田幸一様

ロータリアンの指針
2つのモットー
最も奉仕する者最も多く報いられる
人のために尽くす やがておのずと敬愛され信頼を受け報われる
超我の奉仕
自分の欲望を乗り越え人のために尽くす・自利利他である

シェルドン(※1)のスピーチ(ステークホルダー資本主義の原形)
(※1)アーサー・フレデリック・シェルドン(以下シェルドン)     

1910年 米国ロータリークラブ第一回年次大会 シェルドンのスピーチ

シェルドンは、かねてから彼が考えていた奉仕哲学に関するスピーチを行いました。
「知恵の光がさし始めた、この20世紀の黎明の中に立っていること は、素晴らしいことである。20世紀の実利主義の特徴は協力することであり、知恵の光に照らされた人間は、他人に利益をもたらすことこそが正しい経営学だということを理解し、販売学が人間に対するサービス学であることを理解し、同僚に対して『最も奉仕した者が最も報われる』ことを理解するのです。事業上得た利益は、決して自分一人で得た利益ではありません。従業員、取引先、下請け業者、顧客、同業者など、自分の事業と関係を持つすべての人々のおかげで得たことに感謝し、その利益を適正にシェアする心を持って事業を営めば、必ず最高の利益が得られることを自分の職場で実証し、その方法こそが正しいやり方であることを、地域全体の職業人に伝えていかなければなりません。

まず、ロータリアンの企業が職業奉仕理念に基づいた正しい事業経営をし、それによって事業が継続的発展をすることを実証すれば、必ずや他の同業者たちもその経営方法を見習うはずです。それが結果として、業界全体の職業倫理高揚につながるはずです。これが“最も奉仕する者、最も多く報いられる”(He profits most who serves his fellows best )の真意です。」

ステークホルダー資本主義

2020年1月のダボス会議(世界経済フォーラム)の主題となりました。これは、企業は株主の利益を第一とするべしという「株主資本主義(新自由主義)」とは違い、企業が従業員や、取引先、顧客、地域社会といったあらゆるステークホルダーの利益に配慮すべきという考え方であります。100年も前にシェルドンはこのことを述べており、いかに彼が思慮深く聡明だったかが偲ばれます。

ロータリーの真髄は職業奉仕 対 社会奉仕こそがロータリー運動の真髄

1920年前後の論争
シェルドンの理念に基づいた企業経営をすることがロータリー運動の本質だとするシェルドン派と、[奉仕活動の実践]こそが、ロータリアンの使命だとする実践派との論争。シェルドン派はロータリークラブの使命は、ロータリアン個人が奉仕の心を持って、自分の職場や地域社会の人々の幸せを考えながら、職業人としての生活を歩むことであると考え、すなわち、クラブ例会で会得した高いモラルに基づく[奉仕の心]で事業を行い、その考えを業界全体に広げていくことが、全ての人々に幸せをもたらし、それが地域社会の人々への奉仕につながることを確信していたのです。もし、職業奉仕以外の分野で、奉仕に関する社会的ニーズがあれば、会員が個人の奉仕活動として実施するか、自分が属している職域や地域社会の団体活動として実施すればよいのであって、クラブはあくまでも、どのような社会的ニーズがあるのかを提唱するだけに止めるべきであり、社会奉仕活動は、ロータリークラブが実施母体になるのではなく、そのニーズを世に訴え、それに対処する運動が盛り上がるような触媒として機能すべきである。どうしても、地域社会に何かしたいのならば、 職業上得られた利益(Profits )から個人的に行ったらよい、という考え方でありました。

これに対して、[奉仕活動の実践]に重きをおく実践派は、現実に身体障害者や貧困などの深刻な社会問題が山積し、これまでにロータリークラブが実施した社会奉仕活動が実効をあげていることを根拠に、シェルドン派とことごとく対立。実践派から見れば、奉仕の機会を見出して、それを実践することこそロータリー運動の真髄であり、単に奉仕の心を説き奉仕の提唱に止まるシェルドン派の態度は、責任回避としか写らなかったのです。両派の論争は、個人奉仕と団体奉仕、さらに金銭的奉仕の是非にまで発展して、綱領から社会奉仕の項目を外せという極論まで飛び出すほどでありました。

目の前で苦しむ人達を見過ごせない!

このような大論争の起こった素因は何かというと、それは、当時、米国各地のロータリークラブが精力的に取り組んでいた「身体障害児」救済の問題。ロータリークラブが身体障害児問題に関心を示し、最初にこれに取り組んだのは、1913年頃、ニューヨーク州シラキューズR.C. であったといわれており、次いでオハイオ州のトレドR.C.が行動を起こしました。そのきっかけとなったのは、会員の一人が街で見かけた古ぼけた自家製の車椅子に乗った少年から話を聞いて、身体の不自由な子どもたちが世間から見捨てられ、教育の施設もなく悲惨な環境にあることを知って、クラブ例会において、力強い訴えが全会員の琴線に深く触れ、活動につながりました。この問題を語るときに、最も忘れ難い人物に、エリリアR.C.のエドガー・アレンがいます。
 エドガー・アレンは、エリリアRC.に入会する以前から身体障害児問題に関心をもって、個人的な活動をしていた人物であるといわれていますが、ロータリアンになったのも、ロータリーによって身障児に対する救済運動を拡大強化したいとの希望を持っていた為であるとも伝えられています。
 アレンは、身障児達から Daddy Allen “アレン父親ッちゃん”と呼ばれる程に、この問題に献身的に活躍し、やがて全米各地に身障児問題協会が設立されるという偉業の原動力になったといわれています。
 身障児問題協会はアメリカ各州の中でも特に中小の都市のロータリークラブによって設立され、或るクラブでは専門の病院から教育施設に至るまで、クラブが主となって運営にあたっていた所もあったということです。
 しかしながら、ロータリアン達はそれぞれの企業の経営者であって、日常多忙な者ばかりでありますから、病院や教育施設の運営に専念することは困難な場合が多く、クラブの中には、これが運営の為に多大の費用を支出することに苦しんでいたものもあったといいます。すなわち、一般的にはロータリーの偉大なる奉仕事業として社会の高い評価を受けたものの、一部では事業の失敗等も起こったところもあったということであります。継続的な社会奉仕を計画する場合には、中途半端なことにならないようにいうことです。

決議23-34と四大奉仕

シェルドンが提唱する、企業倫理、自己責任や事業主の責任、そしてこれらを行うとともに、利益の再配分や円満な労使関係の改善をはかったことに対して、経営学者としては高い評価を受けますが、シェルドンの考え方に対して、当時の国際ロータリーの指導者層の中の保守的な人たちからは批判が強く、シェルドンの理念がロータリーの奉仕理念として尊重されていることに反発を持っていた元会長のグループや、身体障害者対策などの対社会奉仕活動に目覚めた実践派のグループなどが勢いを伸ばしてゆき、彼らはロータリー運動の中心に、社会奉仕活動を据えました。シェルドンの奉仕理念には社会奉仕の概念は全く存在せず、もし他の分野の奉仕活動が必要ならば、正しい経営学の遂行によって得た利潤から個々のロータリアンが行えばよいという考えでありました。 大論争の両者を立てる形で・・・。

1923 年に制定された決議23-34は、この二つのモットーを同列に並べ、条件を付けながらも団体的奉仕活動を認めた。1927 年のオステンド大会おいて、唯一であったロータリーの奉仕理念「He profits most who serves best」を四分割して、もっとも重要な「 職業奉仕 」を奉仕の一分野にし、「社会奉仕」「国際奉仕」「クラブ奉仕」としました。これがロータリーの四大奉仕であります。

決議23-34 制定の経緯

1922 年Rotary International(国際ロータリー、以下RI)理事会はエリリア、トレド、クリーブランド各クラブよりの共同提案を受けて、決議22-17を採択して、身体障害児に対する対策を奨励します。しかし、この決議を行った直後に開催された理事会では、身体障害児救済の事業に狂奔することを戒める理事会決定を行っています。 理事会の態度は更に二転三転し、1923 年のセントルイス大会において「決議23-8 障害児、並びにその救助活動に従事する国際的組織を支援せんとする障害児救済に関する方針採択の件」という、これは積極的に身体障害児対策を推奨し国際身体障害児協会の仕事をロータリーが代行し、その費用を援助するためのものであり、理論派は大反対でした。シカゴ・クラブの会長ポール・ウェストバーグたちは、RI が奉仕活動の実践をクラブに強要することを禁止する決議23-29を提案するという反対キャンペーンにでます。セントルイス大会の大混乱を避けるために、双方の決議提案を撤回する代わりに決議 23-34 を提案するということによって、この論争に終止符が打たれることになり、決議委員長の指名を受けたウイル・メーニァは 4 名の委員と共に決議23-34を書き上げ、この 1,000 語からなる決議は直ちに大会で皆に披露され、一言の訂正もなく採択されました。

日本のロータリーの原点

「 職業奉仕 」「社会奉仕」「国際奉仕」「クラブ奉仕」とした。四大奉仕であります。

RIにおける職業奉仕消滅化

ロータリーの職業奉仕に対する考え方も大きく変わってきました。 1987年に RI の職業奉仕委員会は、「職業奉仕に関する声明」を発表しますが、「クラブが職業奉仕を実践する」という文章について問題が生まれてきます。シェルドンの職業奉仕理論の中からは、クラブが職業奉仕の実践を行うという考え方はないからであります。 職業を持っている個人だから職業奉仕の実践ができるのであって、職業を持たないロータリークラブがどうやって職業奉仕の実践をするのかということであります。さらに RI はその具体例としても職場訪問、優良従業員の表彰、ボランティア活動をあげていますが、 これらは職業奉仕活動とはいえません。

ロータリーのような国際的な組織では Grovel Standardに基づいて組織管理をする必要があるのですが、現在の RI はアメリカを中心にした American Standard を押し付けているようで、ジョン・ヒューコ・スタンダードかもしれません。 ロータリーが他の奉仕団体と異なる唯一の特徴が、職業奉仕の理念と実践であったのに、現在の RI は 職業奉仕に関する関心がほとんどありません。

人道的なものに限られたボランティア組織化の一途をたどっており、ロータ リーを世界最大の NPO と位置づけているようで、ボランティア活動を優先するあまり、例会が軽視され、ロータリーの魅力をそぐ大きな原因となっています。毎週 1 回の例会は会員相互が職業上の発想の交換を通じて親睦を深めると同時に奉仕の哲学を研鑽する生涯学習の場でもあります。米山梅吉翁は「ロータリーの例会は人生の道場」と述べています。「入りて学び出でて奉仕せよ」という言葉を忘れてはならないと考えます。

職業奉仕から学ぶ

最も奉仕する者最も多く報いられる
人のために尽くす
やがて、おのずと敬愛され信頼を受け報われる
倫理観の向上をはかり
自己の存在を認めたうえで他人のために奉仕する
事業に社会に つねに超我の奉仕を持って臨む

家族を愛し 仕事仲間・従業員を慈しみ 人のお役に立つ

(文中敬称略)

直前ガバナー 浦田様と田邊会長
故金会員、森会員、浦田様、田邊会長
2023年3月14日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「弁護士という仕事」

卓話者 秋保賢一会員

秋保賢一会員

卓話者 秋保賢一会員

私は、弁護士登録とロータリー入会がほぼ同じ時期であり、ともに32年余りということになります。ロータリー入会直後は、四つのテストをみて「弁護士には当てはまらない」と思っていました。
例えば、「真実かどうか」についていえば、原告と被告がいる裁判に当てはめてみると、弁護士には真実義務があるものの、一方で依頼人の利益も守らないといけないので、嘘をつかないかぎり依頼人の利益の方にプライオリティを置くのではないかと思っていました。
「みんなに公平か」も破産管財人に就任した場合は、債権者平等の原則がありますのであてはまりますが、やはり、裁判を念頭に置くと依頼者の利益を優先せざるを得ないので、やはり当てはまらないと思っていました。
さらに「好意と友情を深めるか」についていえば、裁判で争っているのに好意も友情も深まるわけがないと思っておりました。
そして、「みんなのためになるかどうか」も同様に依頼者の利益が第一なので、みんなのためにはなるわけではないと思っていたのです。
ということで当時は、弁護士業務についても経験が浅く、ロータリーについても不勉強でしたので、四つのテストは弁護士には当てはまらないと思い込んでおりました。
ところが、その後、まがりなりにも弁護士として、また、ロータリアンとしての経験も重ねていく中で、大きく考えが変わっていきました。
たとえば、「真実かどうか」ですが、依頼者にとって不利益になる事実や証拠を出し渋っていると、どうしても裁判所の心証は悪くなります。むしろ、依頼者にとって不利な事実や証拠であっても、それを隠さずに明らかにした上で、防御をする方が有利な判断をもらえることが少なくないことに気づきました。
「みんなに公平か」というのは、もともとの英語では「fair」という言葉が使われていて、公平ではなく「公正」という言葉に置き換えると、要するにフェアに闘えということになります。嘘をつかずにフェアな訴訟活動をしていると、裁判所が信頼をしてくれるようになります。いったんあくどい戦い方をする弁護士ということで評判が悪くなると、息の長い仕事をしていく上ですごくマイナスになります。結局は、依頼者のためにもならないことになります。
「好意と友情を深めるか」についても、裁判で争っている者同士が仲よくなるということはありませんけれども、信頼関係を築くことは不可能ではないです。嘘をつかず、フェアな戦い方をしていれば、裁判所だけではなく、相手方の代理人弁護士や、もしかしたら、相手方本人からも一定の信頼を得ることができます。これも長い目で見た場合に弁護士業務にプラスに働きますし、依頼人の利益につながります。
そして、「みんなのためになるかどうか」というのは、もともと四つのテストが商道徳を示したものであって、売り手良し、買い手良し、世の中良し、つまりWin-Winになることを指しています。確かに、裁判で判決まで行くと勝つか負けるかしかなく、Win-Winにはなりませんが、訴訟は多くの場合、和解で解決します。和解で解決する場合は、まさにWin-Winを追及することになりますので、やはり弁護士業務にあてはまります。
ということで、四つのテストは、要するにその地域社会の中で職業人として信頼されるための道筋を示しているのであって、弁護士にも当てはまる、ということが遅まきながら今は理解しています。自分で言うのも何ですが、32年余り、弁護士としてもロータリアンとしても、多少は進歩した結果なのかもしれません。

2023年3月7日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc