卓話「ロータリーの基本理念について」

故金正司 研修リーダー

卓話者:故金正司 研修リーダー

本日はロータリーの基本理念についてお話しをさせていただきます。
ロータリーテキストによると、「ロータリーとは人道的な奉仕を行い、あらゆる職業において高度の道徳的水準を守ることを奨励し、かつ、世界における親善と平和の確立に寄与することを目指した事業、および、専門職務に携わる指導者が世界的に結び合った団体である」と記されています。ロータリーの基本理念の解説では、ロータリーの目的、四つのテスト、そして、5つの奉仕部門を通じて、地域社会や海外での奉仕に力を注げるよう支援内容を定めています。
ロータリークラブはポール・ハリスにより1905年2月23日にシカゴ・ロータリークラブとして誕生。日本では15年後の1920年(大正9)10月20日に東京ロータリークラブが創立されました。
私見ではありますがロータリー活動は、一言でいえば「超我の奉仕」にまとめることができると思います。自分のことより他人のことを先に思いやり、行動することだと理解しています。その行動の具体的テーマは五大奉仕にあり、特に職業奉仕、社会奉仕の2つは社会貢献における大切な分野であり、その内容をまとめ日常の経営や社会生活に必要なことを哲学として道徳水準を守ることを奨励しています。
先日、会長エレクト研修セミナーPETS (Presidents-Elect Training Seminar)において浦田ガバナーエレクトより、年度目標として超我の奉仕について熱弁があったばかりです。私も会長エレクトとしてロータリーを皆さんと一緒に学び、会員増強に寄与できればと強く思う次第です。まず、理念の原点である「超我の奉仕」における社会奉仕活動での実践を通じて、クラブメンバーの友情が深まることを目標にロータリー活動を楽しんでまいりましょう。本日はロータリーの基本理念の一部ですが、ご参考にしていただければと思います。
ご清聴ありがとうございました。

2021年4月6日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「日本での8年」

卓話者 ロータリー米山奨学生
オントルマ様

こんにちは!本日は『日本での8年』というテーマで卓話を進めさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。卓話の流れは、日本語学校の留学生として、岐阜大学の大学院院生として、今後、社会人として、最後という四つの面から話しさせていただきます。

日本語学校の留学生として

日本に来ることは、やはり日本語は大事です。目的が違うため、必要とする日本語もそれぞれ違います。私は留学生として日本に来たので、日本語はより大事だと思います。これで、日本語をもっと勉強するために日本の日本語学校の学生として日本にきました。
日本語学校では日本語のレベルによって初級、中級、高級コースをわけていました。高級コースはほぼ大学では日本語で専門として学生で、日本に来て進学および日本に就職するためでした。日本にいるから仕事の面接に行くことが便利で、職場のことも見に行くことができるのでメリットが多いと思います。初級、中級コースは日本語専門以外の学生が多く、日本語学校を卒業したあと日本の大学、大学院、専門学校に行く学生が多かったです。
日本語と言えば、外国人にとって日本語能力試験も結構大事だと思います。日本語能力試験は日本で作られたが、日本人はあまり知らない試験だと思います。では、日本語能力試験とは何ですか。一言で言えば、英語検定試験と同じ物です。日本語能力試験はN5からN1 五つのレベルがあります。では、どうしてN1、N2のNを使っていますか。これはNihongoのはじめのアルファベット文字のNから来ました。N1、N5どちらレベルが高いと言えば、N1は一番難しいレベルです。N5のレベルは:新しい車ですね、新しいの読み方。N3:山本さんはクラスの代表に選ばれた。代表の読み方。N1:彼は今、新薬の研究開発に挑んでいる。挑んでいるの読み方。日本の皆様にとって、レベルは同じように見えるかもしれませんが、日本語を習っている外国人にとって、習っている初めごろは四歳の娘の日本語のレベルもないと思います。日本語学校を卒業した後、日本語能力試験N1を挑戦し、合格しました。N1試験は文字(もじ)、語彙(ごい)、文法と読解(どっかい)、聴解三つの部分で、180点は満点です。個人的には文字(もじ)、語彙(ごい)、文法の部分が難しかったです。N1は100点で合格することができます。研究室の先生方からもよくある質問で:子どもは普通なに語で話していますか?二人の子どもは8ヶ月から保育園に通いはじめ、普通は日本語でしゃべっています。保育園の先生から習った岐阜弁は私よりうまいです。帰国しても、日本語を忘れないように絵本、アニメを見せてこれからも家族みんなで生活の中で中国吾、モンゴル語以外に日本語も話していこうと思っています。
日本語学校では日本語を勉強する以外、いろいろな活動があります。こちらは、学校の活動箱根に旅行に行った写真です。
日本語学校で日本語を勉強する以外にアルバイトもしたこともあります。最初、日本語はできないので、ほとんどの店に募集されなかったです。四か月後に鶏肉屋さんでアルバイトを見つかりました。店長さんに本当に感謝しています。あの時も日本語はよくなかったです。休みをとる時のメールは間違ったりすることがよくありました。
例として:
当時:渡辺さん、明日、遅刻してきます。
今:渡辺さん、大変申し訳ないですが、明日、用事があって、すこし遅れて出席させていただきます。ご迷惑をおかけして、申し訳ございません。

 

 

 

 

 

休みを取ることにも日本の文化もよく含まれているではないかなと思っています。同じ店長さんに休みを取ることを伝えているが、上の方は言葉がまっすぐに伝えられています。下の方は、言葉は何回も曲がってから伝えられています。同じボールが同一の目的地に行きますが、上のボールは直接来て、なんか力が強く感じられます。下の方は、ボールは何回もまがり、ボールの力が減ってきたので、強感はないようにきこえます。日本語の表現は私にこの下のボールのように曲がってきているように感じられます(図のよう)。日本の皆様に日本語はどのように感じていますか?私は興味深いです。こちらは日本語学校の卒業証書となります。日本語学校での勉強、生活が楽しかったです。

岐阜大学の大学院院生として

2017年岐阜大学医学系解剖学分野の千田教授の大学院生として入学しました。
院生の生活:9時から13時の間、実験を行い、その後17時まで自習およびマウスの世話などをしていました。やった実験はすべて実験ノートに記録する必要があります。四年間で行なった実験はすべてこの12冊の実験ノートに記録しています。実験ノートに実験方法、統計方法などを記入したりします。こちらは卒業学位論文になります。四年間のデータはこの論文に載せています。今日はいつも以上に緊張している日です。こちらの発表が終わったから17時に学位審査会の発表があります。
日本での留学生活はたくさん方々にお世話になった8年でした。この8年間の変化として、二十代から三十代に入りました。子どもも産み、お母さんにもなりまし。恩師に出会い研究の道を歩むことになり、こころの優しい日本の方々と出会い、日本に来てよかったと思っています。

今後、社会人として

社会人として:仕事の面から
基礎研究を中心として、故郷の伝統医学の発展に貢献できるように努力しようと思っています。
社会人として:社会へのこころ
社会が凄く発展していると思います。でもこの道が通れない山の奥や水が少なく農業が出ないところに貧乏も存在しています。このような子どもたちに何か手伝ってあげる必要があると思います。子どもたちはなにも悪くないです、このような環境に生まれてきて、もっと楽に生活をして、勉強してほしいです。親の負担も少なくなるし、一人で頑張っていない、みんな助けてくれていることで、生活がそんなに苦しくないように。これも私の経験と関係があると思います。うちは姉妹三人で、80、90年代には三人の子どもを育てるのはとても大変でした。特に女の子は中学卒業後、親の手伝いをすることが多かったですが、父は女の子でも勉強するのは大事なこと、どんな時でも自分で働いていくことが大事と教えてくれました。人生の中で父親の影響がとても大きかったです。中学ごろに母親が交通事故で亡くなり、その大変の中でも、父は三人の子どもを大学卒業できるまで一人で必死に頑張りました。
このように子どものために頑張っている親が大勢いると思います。本当に疲れている時にほんの少しでも楽にさせてあげたいです。
社会人として:日本との関係
1.今の研究室と共同研究ができること。2.日本でお世話になった皆様と友好なコミュニケーションを続けたい。3.休みの時、子どもを連れてまだ日本に来て、日本でまだ行けていないところに行ってみたいです。

最後

皆様が留学期間に応援、見守ってくれて本当にありがとうございます。今後、優しい心を持って皆様の後継者になって生きていきます。皆様のご指導、ご応援、どうぞよろしくお願いいたします。

卓話内容は以上となります。ご清聴ありがとうございました。

2021年3月2日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話『特定非営利活動法人 わいわいハウス金華』

吉田茂生会員写真

吉田茂生会員

卓話者:吉田茂生会員

地区の概要

金華地区は、高齢者比率が38%を超え、岐阜市の中でも特に高齢化が進んだ地域となっている。子ども世代は、仕事等の関係でこの地区を離れ、高齢夫婦のみやひとり暮らし高齢者世帯が多い。市民生活に必要な市民サービスは行政が主に行ってきたが、複雑個別化する問題に迅速に対応することが困難となった。この地域の福祉機能を充実させるためには地域に密着した場所が必要と考え、平成15年7月にNPO法人「わいわいハウス金華」を立ち上げた。

活動内容

岐阜市金華の街並み保存の一環として、明治35年以来110余年となる理事長の自宅と事務所を、街の景観を損ねることなくオープンハウス化し、地域高齢者の交流の場をつくり、県下初の「民営公民館」として活動を展開している。

シニア生活支援

高齢者のなんでも相談窓口を開設し、話し相手やボランティアによる簡単な大工仕事・家事・雑用など高齢者の生活をサポート。

シニア人材支援

高齢者(豊富な経験、知識、能力)を地域の社会資源と位置づけ、活躍の場を求める高齢者を企業、団体、個人へマッチングし、高齢者の社会参加を支援(例;花火大会の会場整理等)

サークル活動支援

高齢者の交流を深める場として、女性麻雀教室、太極拳、コーラスなどを開催。

飲食サービス

地域交流のカフェとして、飲み物を廉価でサービス。1日当たり20人ほどの利用があり、楽しくおしゃべりをして集う場所となっている。観光客が立ち寄ってくれる時もある。

かけこみ寺事業

地域から悪質な勧誘や詐欺による被害者を出さないよう、また悪質な商法等をこの地域からなくすため、地域の弁護士による悩み事の法律相談を無料で実施している。

その他

講師を迎えて、地元の歴史を勉強する「金華歴史文化懇話会」を開催。金曜日には「金金サロン」と称して、80歳以上の方を対象に会費制で昼食会を行い、交流を深めている。

課題と今後の展望

高齢者は弱い存在と見られがちであるが、多くの方は元気であり豊富な知識・経験もある。行政とも連携し、元気な高齢者のパワーをまちづくりに活かしていきたい。
地域の高齢者が生きがいを持って元気で過ごせるように活動を工夫していきたい。この地域で地域包括ケアシステムが動いていくといいと思っている。

◆令和2年 高齢化率(%)
「金華 38.39」、「京町 44.18」、「明徳 41.45」、「徹明 36.18」

この法人は、市街地のドーナツ化現象に伴い、急速に高齢化の進む岐阜市中心市街地において、元気な高齢者が元気で居続けるための地域ネットワークの再構築を目指し、できること・したいこと・してほしいことの接点となる場所を積極的に創出することにより、失われかかった地域の絆の再構築を模索するものである。

2021年1月19日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話 建部英春会員

建部英春会員写真

建部英春会員

卓話者:建部英春会員

COVID-19が流行蔓延し、約1年間経過し、現在は第3波となり、岐阜県では緊急事態宣言が出され、病床を逼迫し、医療崩壊が言われています。
COVID-19は飛沫感染であり、マスク着用社会となりました。
ワクチン接種を国が急務として進めており、副作用、有効性は不明ですが、現在、唯一の予防となります。

2021年1月19日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

地区ガバナー補佐会 報告

岐阜Aグループ ガバナー補佐 永瀬 章様

新年あけましておめでとうございます。会員の皆様方には希望ある輝かしき年を健やかに迎えられたことと心よりお慶び申し上げます。
さて、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年来よりクラブ運営におきまして、大変なご苦労をなさっておられると推察いたします。様々なクラブの事業が感染症予防のため、中止、あるいは延期となっております。1月のクラブ例会も休会となっている模様です。
そのため、1月に予定させていただいた年度中間のクラブ訪問も中止となっております。
そこで、中間訪問の代わりに最近(1月16日)ズームでありました地区ガバナー補佐会の内容を報告して中間でのクラブ訪問に代えさせていただきます。

  1. ガバナー挨拶
    例会運営をどうするか?:
    RI会長は最新のテクノロジーを駆使して行ってください。具体的には、高齢者も多く利用できない場合は、電話でもよいから、密接に連絡を取ってください。今後のロータリークラブは?:
    現行の制度では多くの地域でガバナー制度が機能していない。地区の運営に反映していない。このため会員減少につながっている。
    ロータリーは2000年をさかいにRIは変化しており、2018年に未来形成委員会ができ、2022年には規定審議会でパイロット地区を決め、2024年に開始し2030年から新しい制度で運営される。
  2. 地区大会企画書説明
    今年度の地区大会は令和3年5月29日(土)高山で一日の日程で開催されます。登録料は一日であり、一人5000円予算規模は前回の三分の二となっている。会場は大小合わせて1600席あり、目標は600名の登録目指しています。
    各クラブからは会長・幹事次期会長・次期幹事加えて研修リーダーの登録をお願いしたい。指導者養成を中心にお願いしたい。登録締め切りは3月1日です。
  3. 地区からの連絡
    補助金事業について:
    今年度の事業が行われていない。コロナ対策の事業も受け入れますので、次年度事業を前倒ししてもよいから、申請してください。退会防止について:
    尽力してほしい。12月は40名の退会者がありました。例会の休会など互いに接する機会が減っている。
    訪問できなくてもよいから、電話などで緊密に連絡を取り合ってほしい。

以上のようなお話がありました。今年度二分の一経過しましたが、研修会などもなく、会員の皆様と研修の機会もありませんが、ご意見やご質問などありましたらご連絡ください。

2021年1月19日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「ロータリアンとして大切にしたいこと(抄)」木村静之様

卓話者 パストガバナー 木村静之様

卓話者 パストガバナー 木村静之様

卓話者 2018-19年度ガバナー 木村静之様
本日は研修例会ということでお招きいただきありがとうございます。パストガバナーの役目は現ガバナーをサポートし、地区のアドバイザーだということですので、今後も地区のセミナーや行事等で皆さんとお目にかかることがあると思います。
(新型コロナと各業界への影響、クラブの存在意義)コロナ禍で、業種によっては大きな影響を受けています。そんな状況下でメンバー相互が企業経営上の問題点を、胸襟を開いて相談し、親身になって助け合う、そんな仲間がいるということはありがたいものです。ロータリーの発祥はもともとそういう趣旨でした。
(ロータリーの誕生、初めの互恵主義)1905年2月23日、シカゴで青年弁護士ポール・ハリスと3人の仲間が心から信じあえる仲間を求めてクラブを作りました。はじめは、会員相互の助け合い運動で、「物質的相互扶助と親睦」と言われます。これによってそれぞれの企業は栄えていきました。しかし、相互扶助と親睦にとどまらなかったことがロータリーの発展につながります。社会奉仕の芽生えです。
(社会奉仕の芽生えと発展)1906年、特許弁護士のドナルド・カーターに入会を勧誘したところ、カーターは、クラブの互恵主義の説明を聞いてこう言いました。「お世話になった地域社会に何らの恩返しもせず何らの足跡も残さず、自分達だけ隆々と栄えていく、そのような団体に入ることはできない。」 これがきっかけでクラブに変化が生じます。初めての社会奉仕活動として、1907年シカゴ市内に公衆トイレを作りました。そしてこの「奉仕」の考え方は、ロータリーの拡大につながり、全米に、さらには世界に広がります。
(ロータリー財団を中心にした奉仕活動の成果)社会奉仕活動(=人道奉仕)を資金的に支えるためロータリー財団が1928年に発足しました。今日では、寄付などによる財団の収入が年間約4億ドル、支出は3億3000ドル、そのうち最も力をいれているのはポリオです。財団の補助金プログラム(地区補助金・グローバル補助金)を各クラブに推奨しています。ロータリー財団に対する外部の評価は、格付機関「チャリティ・ナビゲーター」から、11年連続で4つ星の最高評価を受けるなど、人道奉仕で大きな成果を挙げています。
(職業奉仕と人を育てるロータリー)ロータリーが職業奉仕を提唱する契機は、まずアーサー・F・シェルドンです。“最もよく奉仕する者、最も多く報いられる”という標語は1911年にロータリーのモットーとして採用されました。「商取引において長く安定した取引を続け利潤を上げていくには、相互の信用確立が大切。それには、相手の身になってものを考えるサービスの心が大切。」と述べました。次にガイ・ガンデイカーは「人を育てるロータリー」を強調し、「ロータリー通解」という教育パンフレットを作りました。さらにハーバート・テイラーは1932年「四つのテスト」を提唱します。こうして職業人の倫理運動としての理念が深化していきました。このような歴史を経て、ロータリーの綱領(目的)に「意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育むこと。具体的には、・・第2 職業上の高い倫理水準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること」と掲げられています。すなわち今でもロータリーはその綱領に職業奉仕を堂々と掲げています。
(現在のロータリーの価値観)RIが最近掲げる価値観に職業奉仕の考え方が含まれているのでしょうか。「中核的価値観」と「ビジョン声明」で見てみます。中核的価値観 (2010年)とは、親睦、高潔性、多様性、奉仕、リーダーシップの5つです。この中で「高潔性」は一応職業上の倫理性を含んでいるようです。また、ビジョン声明(2017年)は「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています。」というものです。この中に職業奉仕が含まれているのでしょうか?
(職業奉仕とは)職業奉仕の観念が薄くなっていることで「職業奉仕とはどうすることか」わかりにくくなっていますので、一つ例を挙げて考えてみます。ある女性ロータリアンが書いたエピソード「身近にあった職業奉仕の話」です。・・・「私に家の近所にとても美味しい小さなパン屋さんがあります。ある時パンを予約しておいたのに仕事で遅くなり夕方までに取りに行けず、翌朝もらいに行くことになりました。パン屋さんは、さりげなく棚にあった前日のパンを新しい焼き立てのパンと取り換え、渡してくれました。このパン屋さんは職業奉仕を実践していると思いました。私はこれからもこの店のパンを買い続けたいと思いました。」・・・なぜこのパン屋さんは新しい焼き立てのパンを渡してくれたのでしょうか。お客さんに最高においしい状態のパンを食べてもらいたいという気持ち、また、自分で納得のできる品物でなければ売るわけにはいかないという自分の仕事へのプライドではないでしょうか。世の中には、賞味期限切れの品物をごまかして販売するとか、商品の品質を偽装するという類のニュースは後を絶ちません。お客さんにわからなければ古いものを平気で販売する店もあれば、お客さんにわからなくても黙って新しいものを販売しようとする店もあるのです。私は、このようなエピソードを、自分の職業にも当てはめて考え、実践したいと思います。
(まとめ)日本のロータリーは、伝統的に職業奉仕を重視しています。しかし残念なことに、世界のロータリーでは職業奉仕という言葉が消えつつあります。RIの方向性は、目立つ社会奉仕活動(人道奉仕)を強力に推進する方向であって、これは「奉仕活動重視・例会軽視・職業奉仕無視」の流れではないかとの危惧があります。もっとも、RIの方向性は民主的な手続きで決めているのですから、我々日本のロータリアンは、それを否定するばかりではなく、大切な伝統を守りつつ、世界のロータリーの変化と折り合いをつけなければなりません。ご清聴ありがとうございました。

2020年10月6日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話「地域で新型コロナウイルス感染と闘う」林かぐみ様

林かぐみ様写真

アジア保健研修所(AHI) 林かぐみ様

『地域で新型コロナウイルス感染と闘う』
~フィリピン、ダバオからの報告~
卓話講師:公益財団法人アジア保健研修所(AHI) 林かぐみ様

現在世界を席巻している新型コロナウイルス感染は、半年前には想像もつかなった事態です。本日は、貴クラブがつながりを持たれているフィリピン、ダバオのNGOであるダバオ医科大学付属プライマリヘルスケア研修所(IPHC)の取り組みをお話します。

■現地の状況
8月下旬時点で、全国で感染者数21万人以上、死者3,600人以上が報告されています。このうちの約半数がマニラ首都圏での発生です。マニラ周辺では厳しい外出規制が8月初めに再び出されました。日銭で生計を立てている人はもちろん、地方から首都圏に出稼ぎに来た人たちが仕事もなく故郷に帰れず、足止めされている状況があります。
政府による生活困窮家庭への支援金が出されたり、保健医療については、PCR検査から治療まで公的健康保険の対象とするなど政府も対応策を出していますが、十分ではありません。全国的な拡大を受け、ダバオ市内では6月初めに3つの民間病院が新型コロナウイルスに対応する医療機関として指定されました。そのひとつがダバオ医科大学病院です。これを受け同病院は、病棟の一部を専用区域とし患者の受入れ体制を整えました。

■IPHCの取り組み
IPHCは、40数年前にある医師夫婦が無料診療所を開いたことに始まります。地域の貧しい人のためにと開いたものでしたが、予防の知識が十分でない人びとは、同じ病気で何度もやってくる。根本的な解決が必要だと、保健ボランティアの育成を始めました。住民に助言や指導できる身近な存在が不可欠だと考えたのです。これは現在、フィリピン全土で行政の仕組みとして組み入れられています。
その後IPHCは、収入向上や衛生的な環境整備を含め、生活全般を改善するために活動の幅を広げ、また地元の行政との連携を重視するようになりました。

ポスターを使って予防教育に取り組むフィリピンダバオIPHCのスタッフ写真

ポスターを使って予防教育

絵を描く子どもたちの写真

子どもたちには「コロナ王様」の絵を描くことで理解を図る

5月下旬ダバオ周辺の外出規制が緩和されてからは、IPHCのスタッフは新型コロナウイルス感染拡大を食い止めるために、積極的に地域に出かけ活動を行っています。
感染が疑われる場合の対応を含め、予防教育が様々な形で実施されています。外出禁止期間には、家庭菜園をすることが推奨されていましたが、家族や近所の人たちと関係の濃いフィリピンの人たちにとっては一層ストレスと感じられたでしょう。人びとが集まることができるようになってからは、そのときの気持ちを話し合うことなども持たれました。
このような取り組みは、行政と連携しながら、地域のリーダー、保健ボランティアなどの協力を得て進められています。

■地域のフロントライナー
IPHCは、住民一人ひとりが健康的な暮らしを作るため行動することをめざし、そのために住民への啓発に努めています。その牽引役が、IPHCの支援を受けた地域のリーダーやボランティアです。
その一人をご紹介します。

エリザ・バサリスさん写真

エリザ・バサリスさんは、ダバオ市内の一つの地区で、栄養推進委員をしています。受け持つのは348戸です。

彼女は言います。
「住民を感染から守るためのフロントラインに立つ者として、外出禁止の期間中も活動を中止しませんでした」
「新型コロナウイルス感染をどう予防するかだけでなく、通常のように正しい栄養摂取についてや妊婦への検診の呼びかけもしています。政府による生活困窮者支援の対象になる人たちのリスト作成にも協力しました」
「自分も感染する危険があり怖いと感じましたが、でも住民のために働くことは私の誇りです」

IPHCの支援を受けたたくさんのリーダーが草の根で人びとの健康を守る最前線にいます。

ガバナー補佐訪問 永瀬 章様

ガバナー補佐 永瀬章様岐阜Aグループ
ガバナー補佐 永瀬 章様

第一回ガバナー補佐クラブ訪問挨拶

2630地区岐阜Aグループのガバナー補佐を務めさせていただく岐阜北ロータリークラブ所属の永瀬 章と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日はガバナー補佐になっての初仕事でございます。例年ですとガバナー公式訪問が7月に行われ、それが初仕事となっていましたが、今年は8月にスライドしています。異例ずくめのロータリー年度でございます。新形コロナウイルス感染拡大のためガバナー補佐の研修も十分に受けない状況で皆さまの前に立っていることを心苦しく思っています。
ガバナー補佐の役割は第一回のクラブ訪問ではRIの今年度のテーマの解説や地区ガバナーの活動方針について説明をする。三番目として今後行われるガバナー公式訪問の打ち合わせをするとうたってあります。
そこでRIのテーマですが、RIのホルガー・クナーク会長は『ロータリーは機会の扉を開く』と唱え、ロータリーとはクラブに入会するというだけでなく、無限の機会への招待です。
ポリオ根絶のように大規模で歴史的なプロジェクトから地域社会での細やかなプロジェクトや、一本の植樹まで奉仕する機会への扉を開いてくれます。このように、世界中の友人たちとともに、より豊かで意義ある人生への機会の扉を開いてくれます。私たちのあらゆる活動がどこかで、誰かのために機会の扉を開いています。と、宣言されています。
また、地区活動方針として、剱田ガバナーは『伝統的日本ロータリーの文化を輝かせ、真のイノベーションへ』と唱えられました。日本のロータリーの伝統とは職業奉仕を学ぶ道場が例会であり、自分を磨くために例会に出席することと言われています。私は職業奉仕を根幹とするロータリーの理念を大切にしたいと仰ってました。
最後になりますが、ガバナーの公式訪問の打ち合わせです。オリンピックの開催で、例年7月開催されていた公式訪問も8月に延期されています。加えて、最近、再燃し始めたように感じられる新型コロナウイルス感染拡大による非常事態宣言の中、いわゆる、密閉、密集、密接の『3蜜』を避けるため、多人数での集会、および、会議は自粛を求められました。多くのクラブでも例会を休会されたと伺っています。本来なら、Aグループの全ての会員が一堂に会し、顔と顔を合わせて会議をすべきではありますが、今は自粛をしてオンラインという新しい形でテレワークにより会員同士を結んでロータリーの輪を広げる時です。
そこで2020-21年度の2630地区岐阜Aグループのガバナー公式訪問及びIM、今年からGTMと呼び名を変えたミーティングですが、会員の皆様は会社、もしくはご自宅のパソコンやスマホから3蜜を避けながら、新しい形のミーティングに参加していただく企画をしております。初めての企画でございます。よろしくご協力、また多数の参加をお願いいたします。

2020年7月14日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話『インドにおけるポリオ根絶ボランティアに参加して』

国際ロータリー第2630 地区ロータリー財団部門
ポリオプラス小委員会
故金正司委員長

2020 年1 月18 日~20 日までインドデリー市内でのポリオ根絶運動のボランティアに参加してまいりました。
今回の目的は1 月19 日~20 日にインドで行われたNID活動に参加するため、日本のロータリアン「チームポリオジャパン」約50 名とチームリーダーを務める青森弘前アップルロータリークラブの関場医師と同行させていただきました。NIDとはNational Immunization Day(全国一斉ポリオワクチン投与の日)の意味です。ロータリーはポリオ根絶活動に対して資金提供に留まらず、世界各地で実施されているポリオワクチン一斉投与のボランティアとして世界各国から多くのロータリアンが参加しています。

現地では日本からの「チームジャパン」のメンバーが、インドの1 億7,000 万人の5 才未満の子どもたちへの一斉投与を行うNIDの一翼を担いました。ポリオワクチンは注射器ではなく経口投与なので、インドでは医師の資格がなくても投与が可能です。私も2 日間で200 人以上の子どもたちに2 滴ずつのワクチン投与を行ってまいりました。

過去インドではポリオ患者数が年間3 万人以上でしたが、2014 年にWHOがポリオフリーを認定しました。現地での初日は広報パレード・ポリオ治療拠点病院の見学、19 日はマディープル地区にてグループに分かれ広場にてワクチン投与活動、20 日はラフバーナガー地区での戸別訪問によるワクチン投与活動と忙しく有意義な毎日でした。
この活動をロータリアンの一人として末永く継続することを子どもたちに誓い、帰国の途に着きましたことご報告いたします。

2020年3月31日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc

卓話『働き方改革 岐阜県における課題』

卓話者 安藤正弘様一般社団法人岐阜県経営者協会
専務理事 安藤正弘 様
労働力人口が急激に減少する中、人手不足が深刻な問題になっています。こうした状況下で、企業は時間外労働の削減や同一労働同一賃金への対応を求められています。
法律に合わせて規程を見直したけれど、なかなかうまく運用できていない、という話を聞きます。なぜなのでしょうか…?よくよく話を聞いてみると、「中間管理職が職場の中で率先して働き方改革を示せていない」という実態があるようです。人手が足らなくて中間管理職にそのしわ寄せがきている。部下育成が進まず組織としてのPDCAがうまく回せていない。何とかしないと管理職のなり手がいなくなって、将来的に会社が回らなくなってしまうかもしれない、と危機感を持つ方もいます。
これは経営者が責任をもって対処しなければならない課題です。法律に対応した社内規程を整備することだけが働き方改革ではないと思います。労使が協力して、多様な人材が働きがいをもって仕事に打ち込める、魅力ある職場環境を整備することが働き方改革の本来の目的ではないでしょうか。(要約原稿)

2020年3月3日 | カテゴリー : 卓話 | タグ : | 投稿者 : gifunakarc